つらつら日記

気になり過ぎた事を書きます

10月5日松本演劇祭2019で上土劇場で上演された劇、モザイク症候群を観た感想と記憶と考察の書き出し 其の2

前回の続きと言うか、前回の書き出した内容についての辻褄について書く

書く。

 

結局、前回の記事は5000文字以上になってしまったのと、劇の終わりで区切りが良いので、一旦止めた感じだ。

 

その件の記事はコチラ。

nitijou.hatenadiary.jp

 

出来れば、こちらの記事を読んでからこの記事を読むと、事の真相と言うか色々分かるかも知れない。

 

と言っても、私自身はこの日、この劇をたった1回しか観ていない観客の一人なので、何とも言い難しの解釈になると思うけど。

 

 

前回の記憶の書き出しに、色々ツッコミを入れて行くのが今回

今回は、先に書いた劇の話の記憶に更に深く突っ込んでいく感じだ。

と言っても、劇の作者に意見を求める事無く、私の劇を見た、あの1度しか観ていない記憶の中を旅するので、いささか不安な要素だらけだが、それは観客として致し方ない事だと思ってくれると有難い。

 

前回の記事の内容、つまりこの劇には、隠された別の真実があると思っている。

そこまでを読み解けるのか或いは、本当は別の真実なんて無いのかも知れないけれども、最後のシーンを見るからに、あれが本当の主人公の金田錦の姿なのでは?

と思わずには居られなかった。

 

では、またココから、モザイク症候群について更に掘り下げて考えてみよう。

 

 

スポンサードリンク

 

 

モザイク症候群に登場する5人の幽霊

前回の記事では全く明確に触れる事は無かったが、劇中では結構この5人の幽霊たちによる寸劇的なやり取りが多かった。

彼等は、死んでその魂が主人公である金田錦に憑依して、人格の一部になった~事に劇の説明などでは語られているが、実際は人格ではなく金田を依り代にしながら個別に活動出来る憑依霊と言った感じだ。

 

また、彼等に対する彼らの説明は元々の登場人物の説明ではなく、私が観客として捉えたモノなので、この記事を劇関係者の皆様が読んだ時は全然違うと思うかも知れないけれども、それは観客の視点で見たからに過ぎない事をご了承して頂きたく思う。

 

 

一人目

は玄野翔(くろの しょう)彼はタイムリープ能力があるらしい(と言う設定)。

劇中では2回タイムリープを行使するシーンがあるのだが、どちらも明確に使った!と言う演出効果が無かったので、そのスペシウム光線ウルトラマンの必殺技)の構えみたいので本当に行使した?かどうかを、ちゃんと観客全員が認識出来たかどうかは不明だ。(出来ればタイムリープの時は電飾がギラギラしたりして欲しかった)

と言う感じで、タイムリープを行使するまでは基本的にムードメーカー的な明るいテイストの少年と言った感じのキャラだった。

 

二人目

山緑永遠(やまみどり とわ)彼女は顔は覚えられないけど他は覚えられる。

なので、何度も出て来るのに何度も銀を「この人誰?」と言って来る。

彼女の特技を利用して、金田は初めて会った人のデータを収集出来るみたいだ。

 

三人目

望月紫苑(もちづき しおん)彼女こそ銀の婚約者。

金田に憑依している幽霊の中ではあまり個性が無かった気が。

特にコレと言った特技が見当たらなかったけど、金田と銀の関係の中では深くて厳しい闇の様な存在だったかも知れない。

何せ、金田は、銀の婚約者を殺した?と言っても過言では無かったのだから。

 

四人目

黄戸正道(きと まさみち)彼は、嘘を見抜く能力がある人。

金田が出会った人の中で、何やら怪しい言動をしている人に対しては、「これは嘘をついていますね?」的にチェックして来る。

また、金田が嘘を見抜く様に指示する事もあった。

 

五人目

稲葉朱里(いなば あかり)彼女は、一人きりになってしまうと死んでしまうと言う症状で苦しむ人。(でも既に死んでいるからもうこれ以上死なない気も)

劇中では一度、金田からも仲間からも離れて孤独になるシーンがあるが、それ以外は殆ど特に何も明確な能力が無いので、幽霊集団のマスコット的存在と言った所だった気が。

 

 

劇の説明では、彼等の様な憑依霊を人格として扱っているが、人格では無いと解釈した方が正しい。

そもそも人格と言う状態の解釈が見当違いな気がしてならなかった。

次は、人格について少し説明する事にする。

 

 

多重人格の人は、表面に出て来る人格が裏側に回っている別の人格とコミュニケーションするのは難しい

多重人格の人で説明して行くけど、自分自身の分身を作って多重人格としている人とは別に、全く別の人間の人格が身体に一緒に存在している人は結構いる様だ。

 

(自分自身の中に自分の分身を作っている多重人格は、結局自分をいくつかのパターンに分けている基本的には一人の本人の人格であるため、多重人格を演じている人と言う認識)

 

一人の人間の中に全く違う5人の人格が存在している人物~と言う設定だったので、主人公は一体どんな状況になって行くのか楽しみにしていたのだが、実際に蓋を開けて観劇して見ると、想像していた多重人格では無かった。

 

多重人格と言う皮を被ったただの霊媒体質の人と言うか、身体に大人数を憑依させられる口寄せ能力の高い人?と言った印象だ。

 

5人の霊の人格を持っていると言うのは間違っていないが、本来の多重人格は何人も同時に表層に出て来る事は無い、普段は表層に出ている人以外は内面だけに存在している人格なので、主人公の外側に居る人(観客など)が主人公を多重人格者と解釈するのは難しかろう?と思わずにいられなかった。

 

劇中、金田が銀に触って、自分の中の5人と銀を接触させるシーンがあった。

そのシーンの事を明確に覚えていないのだけども、もしこれを人格として見ていたら話的には辻褄が合わなくなっていた気がする。

金田の中の憑依霊として見ていたならば、辻褄が合う気がした。

 

 

主人公の金田錦のモザイク症候群と言う病気の真相

真相と言うかパンフなどに説明がされているけれども、接触したり近くに居た人の記憶をコピーする症状と言う事で、前述した幽霊達も実際は、死にゆく乗客の人格と言う記憶をコピーした?と言う事になっている。

つまり、金田は事故に遭う前から基本的にこの症状に陥っていたとも考えられる。

 

モザイク症候群と言う病気は、本当は病ではなく金田の特性で、金田が生まれ持った資質だったとしたら、この話はしっくりくるのではないだろうか。

 

作中、タイムリープをして10年前の世界に戻る金田だが、バス横転事故の原因となっている鈴木さんが起こす行動を阻止するために、まず金田の中では過去でこの状況では未来の鈴木さんの記憶から読み取ったデータを元に、鈴木さんのお母さんから手紙を預かると言う先手の行動をどこかで取っているのだが、その描写が無いまま鈴木さんに手紙を渡している。

 

鈴木さんのお母さんの手紙を、いつ?どのタイミングで入手しているのか?と言うと、この10年前世界に到着した直後と言えるだろう。

何故なら鈴木さんの母親は10年後の世界では亡くなっているのだから。

 

金田の中の過去のデータを元に、金田の中では未来のでも実際には過去にその記憶を生かしていると言う事になる。

 

鈴木さんを止めた10年前の世界では、金田のモザイク症候群も発症していないし、5人の幽霊も存在していない。

つまり、理想的な一番良い未来を作る事に成功したと、その10年前とされる世界では言えるのかも知れない。

しかしそんな事は無いと断言出来るエンディングに、実際の金田の現在を垣間見た気がした。

 

それは、あの姫恋白が医者として登場するあのシーンで、実は金田は理想など手に入れていなかったことを知る

そんな感覚を覚えた。

 

 

金田は実際はまだ、病院のベッドの上に居る

プロローグでバスの事故の回想シーンがあるのだが(途中もう1回金田の立ち位置の確認の時にも同じ様なシーンがある)、このバスの事故のシーンは悪夢だと語られているが、悪夢はバスの事故だけではなく全編が金田の悪夢なんじゃないか?と考えさせられるエンディングになっている。

 

この、医者になって患者と接している光景も、金魚島に行く事も、銀と言う友人が居た事も全て夢の中の出来事だ。

でないと、10年前に簡単に戻る事など出来ない。

誰かの記憶を見るなんて出来ない。

 

この世界は全て金田が作り出した、夢の中の世界だと説明すると納得する部分がたくさんある。

 

まず姫恋白が10年前から全く変わっていない(らしい)事。

10年前も普通に巫女で、10年後も巫女だった。

そんな彼女が最初の悪夢から出て来ていて、最後に医者として締める。

この流れが、姫恋白が本当は金田の症状を診る主治医で、その計画と言うか金田の能力に興味を持って実験を提案するのが時雨と言う事になるだろう。

 

10年前の事故の原因であるマネキンが倒れて来ると言う事実が無くても事故は起きていて、バスは横転して乗客が結構死んで、死人の中に居た他の人の人格を読み取って、自分の中の人格として~と言うよりも単なる記憶の一部として読み取って来た金田のその力も、全て夢の中だから出来ると考えると、妙に納得出来るかも知れない。

 

 

モザイク症候群と言う病は、姫恋が金田に治療を施して行く過程で認識した、記憶の形

だと言う事になるだろうか?

 

最後のあのシーンを真実だと捉えると、までの長い説明が全てモザイク症候群と言う病の症状だと言う事が分かるのだろう。

 

確かに金田はあのバス事故で、バスに乗り合わせた人達の記憶を読み取って、元々は自分の能力だったかの様な話を展開させていく。

展開して行くうちに、実際は姫恋に踊らされていたピエロの様に感じられた。

主治医の姫恋は、金田の症状を治そうとするも金田がその真実を受け入れないため、金田は病と言う悪夢から抜け出せない。

 

だから姫恋は冒頭の悪夢で、

 

「私を見つけて」

 

と、金田に訴えかけるのだ。

 

 

~と言うのが、私の中で再構築されたモザイク症候群

だったり。

 

果たしてそれが真実なのかは、当の書いた本人に聞かなければ分からないけれども、解釈や分析や再構築は多分、観客として見た人の自由で良い気がする。

 

アニメや漫画の二次創作の様なものだと思った方が良いかも知れない。

これは私が考えたモザイク症候群の二次創作で、私の考えがしっくりまとまる気がする着地点なのだ。

 

後で、当の本人にも読んでもらって感想を聞こうと思うけど。

って、当のこの劇の脚本を書いた人物の紹介をしていなかったので、この段階で載せておく。

 

 アイキャッチ画像に使っているこの画像のタイトル下にある、上の小枝と言う人。

f:id:cloise:20191007212059j:plain

 作者になっている↑ ↑ この人は、実ははてなブロガーです。

 

上の小枝(id:uenokoeda)

 

 

このブログの運営主なんですが、良かったら読みに行ってみてください。

www.negativehoukou.jp

 

10月の更新は少ないですが、7~9月頃は割と劇の事を言っているかも知れないけど、全部タイトルが数字なので、中身がよく分からん!って感じかも知れない。

 

確か7月頃、脚本が中々書けなくて苦悶していた様な記事があったかも知れない。

 

そー言う、生みの苦しみを知りたい!って人は、読みに行っても良いかも知れない。

 

 

とりあえず、モザイク症候群についての考察は終わり

終わります。

ずっとコレばっかり考えていても仕方が無いし、それに、長時間考えていると脳内のモザイク症候群フォルダに無駄な思考データがかさんで来てしまう気がするので、今回でとりあえず終わります。

 

事の真相(この解釈が間違っていて新事実がか分かった時!)がもっと凄く良く分かったら、また記事書くと思います。

それまでは、本当に終わりです。

 

長らくお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

それでは、また。

 

劇の内容何だっけ?と思った人は、こちらからまた読みに行ってみて欲しい。

多分だいたいこんな感じの話でしたので。

nitijou.hatenadiary.jp

 

 

 

スポンサードリンク