つらつら日記

気になり過ぎた事を書きます

10月5日松本演劇祭2019で上土劇場で上演された劇、モザイク症候群を観た感想と記憶と考察の書き出し 其の1

注釈:私はこの劇をこの1回しか観ていない

先日、上土劇場で上演された劇、モザイク症候群と言う作品を観て来た。

 

この作品の脚本を書いたのが、約6年来の付き合いのある友人だったりするので、一体どんな作品になっているのか?非常に興味が湧いた次第だ。

 

しかも、書いている時であろう苦悩の時期を見ているので、あの時に苦労して苦悩して書き上げた作品の全貌を拝みたいとは思っていた。

 

因みに、この劇を上演するにあたって参加していた劇団は、びかびか芝居塾17期生と言う基本的には演劇初心者の集団に、フォローとして何人か熟練の演劇家や演出家が加わって結成された、ぱすてる と言う劇団が演じていた。

 

 

まず、作品のあらすじを感想を交えて書き出す

これは、私が忘れない様にするための書き出しなので、私にしか分からない様な解釈も入っている事を了承してから読んで欲しい。

 

それでは、私の記憶している劇の内容を書いていく。

因みに役名などは少し忘れてしまったので、ぱすてるに協力参加しているHOMEさんのツイートの、このスレッドを参考にしている。

 

あとは、劇場で配布されたパンフに載っていた役名を参考にしている。

 

1>出だし

主人公の金田錦がバスに乗っている。

後ろには何人かの乗客が。

金田の独白が続く。

どうやらこのバスは、道端に急に倒れ込んできたマネキンを避け切れなくて、運転手がハンドルを切った方向も良く無くて、それが原因で横転事故を起こしてしまう。

事故では、金田ともう一人を残して全員死んでしまうのだが、その時乗っていた乗客の幽霊が何故か金田に乗り移って、金田の体質と言うか人格の一部になってしまう。

その幽霊達の効果で、他人の記憶をコピーする?「モザイク症候群」と言う病気を発症してしまう。

金田は事故から約10年、ずっとこのバスの中の出来事を悪夢として見続けていた。

見続けていた悪夢だったが最近、謎の巫女服の少女の姿が夢に入り込む様になる。

その少女はしきりに「私を探して」と訴えかける。

「私を探して」?

金田はその少女の記憶が自分の中に存在しているかを模索して行く。

 

2>人の記憶をコピーするモザイク症候群

金田は、人の記憶をコピーすると言うよりは、人の記憶を覗く能力を身に付けてしまう。

なので、覗いた人の記憶を全部知るのではなく、一部分だけ知りたい部分だけをカットして知ることが出来る。

便利な能力だ。

それと、乗り移った幽霊たちは人格として金田の一部として行動して行くのかと思いきや、実際は乗り移ったと言うよりは金田を依り代として行動する単なる幽霊?と言った感じに見えた。

金田は、10年前のバスの事故以降は医者をやっていた。

元々何をやっていた人なのか分からないけど、医者だった。

その日は鈴木さんと言う中年女性の診察?をしていた。

鈴木さんにはお母さんが居たが、少し前に亡くなっていた。

その亡くなったお母さんのアルバムが、金田の進言した場所で見つかった事を感謝するために病院を訪れていた。

そして、しきりに感謝しながら金田に触りまくっていた。

 

3>金田には、銀(銀鉄鉱山←劇中一切フルネームが出ない)と言う友人がいる。

銀曰く、七年来の親友だと言うのだが果たしてそれは真実か?

銀と言う男は、女ったらしで美人に目が無く、可愛い女子も好きでいつでも気に入った子に声をかけまくっている~と言う設定だったが、女ったらしの描写があまり無かった。

どちらかと言うと、中学生の男子がちょっと可愛い女の子にキモく声をかけているだけ?みたいな描写力だったので、この辺が作者の人生経験不足と言った所だろうか。

もう少しエロティシズムを感じさせる大人の、女性を口説く言い回しが欲しかった所。

出来れば劇の稽古中に村上春樹の作品を、何か読んで研究して欲しかった。

そんな銀と言うキャラがある日、金田にカワイイ巫女さんが居ると言う島に行かないか?と誘って来る。

その島の名は、金魚島と言う。

巫女さん?ナニソレ美味しいの?的な感じで乗り気ではない金田だったが、銀が口走った「姫恋白(ひめこいしろ)」と言う名に聞き覚えがあった。

そう、毎夜見ている悪夢の中に出てくる少女が名乗っていた名前だ。

金田はその名前の少女の正体を確かめるために、金魚島に向かう決意をする。

 

4>あのバス事故の時に生き残っていたもう一人の存在

あの日、バスの事故の際に金田以外に生き残っていた男が居た。

男の名前は左近寺(多分フルネーム出たけど覚えてない)。

生き残ってからの人生はずっと、窃盗犯をやりながら暮らしてきたらしい。

しかも何故か事故の後遺症で右にしか曲がれなくなったと言う。

右にしか曲がれないけど、直進と後退は出来るので、左に曲がれない分はこの辺を上手くやりくりして移動して来たと考えられる。

左近寺は悠々自適な窃盗犯ライフを送っていたと思いきや、須藤と言う警視に付け狙われる。

警察なのだから逮捕するために付け狙うのは当然だが、実は須藤は左近寺に恋心を抱き、逮捕の為と言うよりは自分の欲望を叶えるために追いかけていた。

そんな須藤から逃れるため、左近寺も金魚島に行く船に乗り込んでしまう。

 

5>金田の行動は監視されている

金田と銀が金魚島に早速その日のうちに出かけようとすると、何故か金田だけ外出許可を書く様に言われる。

それも執拗に迫られるので、銀は外出届を書いた事があるか?と聞くと、そんなの書いたことが無いと言う。

だったら自分も書かないと言うと出かけるのを許可出来ない(と言う押し問答があったか記憶が微妙だが)と言われ、渋々書く事に。

看護師のしぐれさん(東名時雨←苗字は誰にも呼ばれない)が結構執拗で、それに屈服する形で外出届を書いた。

どうもこの看護師さん、何かある?感じだ。

 

6>金魚島に着くと、JKギャルと巫女さんがお出迎え

金田達が金魚島に着くと、JKと巫女さんがお出迎えをしてくれた。

しかもその巫女が姫恋白だと言う。

ただ、JKが言うには、姫恋白は年に何度かしか話せないと言うので、銀の前などでは全く(と言っていい程)喋らずに居た。

そんな中、急に銀が祭りの方が気になる!酒と祭囃子が気になる!と言い残して金田の前から去り、JKも離れて行く。

金田と姫恋白だけになった時、姫恋が金田に「やっと私を見つけてくれましたね」と話す。

そして、意味深な言葉を残して去って行く。

この時の言葉を金田は、憑依している幽霊たちに問う。

姫恋白は嘘をついている事を知る。

 

7>銀が時雨と電話する

病院の看護師時雨に電話をする銀。

祭りが気になったと言うのは嘘で、本当は金田の様子を逐一報告するためだった。

銀は金田の監視は嫌だと言うのだが、時雨は、銀の元婚約者に会いたくないのか?(会わせてやる~だったかも知れないけど)的な言葉で銀を縛る。

どうやら看護師時雨にとっては、金田はある研究対象と言うかモルモットらしい。

モザイク症候群と言う症状に何らかの利点や利用価値を考えているのだろう。

電話の中で銀は時雨に、

「金田に婚約者を殺されている恨みもあるだろう」的な事を言われるが、何故か銀はその恨みを晴らしたくない様だった。

 

8>左近寺の逃亡中

左近寺達も同じ船で金魚島に入っていた。

須藤も何故か同じ時間帯に入っていた。

左近寺は須藤と会わない様にコソコソと行動していたが、須藤が島民にある事無い事吹聴している姿を見て、物陰から鋭いツッコミを入れる。(←ココはテンポが良くて面白かった)

そんな中、島のJKが何かに困っている。

どうも友人の巫女さんが、不思議な力を宿す巫女の生き血を求める悪どい島民に命を狙われていて、巫女を斬る時に使う宝刀さえ無ければ~と言っている所に遭遇する。

左近寺は、自分は窃盗を生業としていてしかも魔法が使える(この辺の解釈や説明は無いが、どうやらこの能力で窃盗をしている模様)から、宝刀を盗んで来てやるよ!とJKに約束する。

 

9>8と前後するが、姫恋白が島民に拉致される

どうもこの金魚島には、強い力を持つ巫女の生き血には不治の病すら治す効果がある!と信じられてきた様で、そんな盲信者である島民によって今宵、その命を散らす事になっていた。

金田はその事をJKから聞き、(盲信者から聞いたか?ウロ覚え)助けに行く事を決意する。

一方JKは、宝刀の方を何とかする事を決意するのだった。

 

 10>宝刀をまんまと盗み出した左近寺、島民を追い払う

この辺はちょっと記憶が曖昧で混同しているかも知れないと最初に謝っておくが、宝刀を手にした左近寺が島民と対峙したのは間違いないと思う。

左近寺の刀によって、姫恋白の命は救われたのだろう。

しかし須藤の執念が左近寺に襲い掛かって来て・・・・

と言った、一悶着のあるシーンだった、様な。

 

11>金田の記憶はどれが本当か

左近寺は、あのバスに乗っていた乗客だったが、バスの窓から見えた景色の中で、マネキンが道路の方向に倒れて来そうな瞬間が見えたと言う。

それを「魔法」で動かして倒れない様にしたはずなのに、何故か倒れて来てしかもバスがそれを避けそこなっても居ないのにハンドル操作ミスで横転した。

ハンドル操作をしていたのは誰?

金田は、その事故の時に乗客として乗っていた?と思っていたが実は違った。

金田は乗客では無かった。

金田がバスを運転していたのだ。

そして、その乗客の中に、あの銀の婚約者も乗っていた。

婚約者はその後、金田に憑依する幽霊の一人になっていた。

 

12>鈴木さんの罪

金田が避け切れそうで避け切れなかったマネキンが倒れてきた背景にあったのは、左近寺の超能力でもなく金田のハンドルミスでも無く、あの鈴木さんの犯罪だった。

倒れて来たマネキンは実は人形では無かった。

人形ではなく実は、姫恋白だった。

10年前に実は、姫恋白は死んでいた?

じゃあ、あの金魚島の姫恋白は?

記憶が交錯する。

鈴木さんは一体何故姫恋白を殺そうとしたのか?

実は、鈴木さんは巫女の生き血の効果を信じて、当時病床に居た母を救おうとしていた。

島から連れ出した姫恋白を、その時通りかかったバスの進路上に押し出して、轢き殺そうとしたのだ。

それを左近寺が能力で別の方向に倒したが、バスが避け切れたけどハンドルミスで勝手に倒れた。

これがあの、バス事故の真相だった。

 

 13>姫恋が金田に問いかける

バス事故の真相の後のシーンで、金田と姫恋だけになる。

金田は、一体どこから間違っていたのか?

どうすれば自分はあの事故を起こさずに済んだのか?

何をすれば良かったのかと苦悶する。

それに対して姫恋は~金田にどうしたいのかを問いかけた気が。

その問いかけで、金田は自分を過去に飛ばす。

金田に憑依している幽霊の内の一人に、確かそんな能力が設定されていて、10年前に金田は一人時間を超越して行く事になる。

 

14>10年前にタイムリープしていた

気付くと、バスがまだそこに通りかかる前の10年前の因縁の、曲がり角にマネキンが置かれていない路上に金田は来ていた。

そこには、これから金魚島に行って姫恋を連れてこようとする鈴木さんが居る。

金田は、鈴木さんに声をかけて(いつの間にか手に入れていた)鈴木さんのお母さんの手紙を鈴木さんに渡す。

恐る恐る受け取った鈴木さん(この頃はまだ金田と面識が無い)は、その手紙を読んで母親との間にあった確執と言うかわだかまりを解消する事が出来た。

鈴木さんは、これからやろうとしていた事を止め、母の入院している病院に向かう。

当時まだ面識の無かった銀とぶつかる。

銀は婚約者に今日これからプロポーズをすると言う。

金田は、きっと成功する大丈夫ですと言った言葉をかけて行く。

そうして、金田の病気の原因になったバス事故はもう、この世界では起きなくなった。

そう、この世界ではもう、金田はモザイク症候群では無くなった筈だった。

金田は治ったのか?

いつしかシーンはまた病院へ。

金田の背後から主治医が近づく。

看護師の時雨が言う。

「姫恋先生、診察の時間です」と。

 

 

長くなったので一旦終わる

また次回と言うか、次に続きます。

とりあえず、1回だけ見た私の記憶のすり合わせと言うか、記憶の書き出しはココまでです。

 

1回しか観ていないので、本当にこんな感じだったかどうかは定かではないと言うか、間違って解釈している部分や抜けている部分もある事は認識している。

 

認識していて本当は本編の回想と考察に入れておくべきだった事もあるけど、それを説明するとまた長くなるので次回に続きます。

 

10月5日の午前中、私はこんな感じの話の劇を観て来ました。

それは、紛れもない事実です。

 

アイキャッチ画像はこの劇のポスターから。

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 考察を書きました

この劇の観た後に頭の中でグルグルしていた部分を書き出したので、良かったら見に行ってみてください。

この記事に劣らず。4000文字超えの長文ですが。

nitijou.hatenadiary.jp